CONTRACT SERVICE受託サービス

SERVICE04細胞マーカー測定・解析

フローサイトメトリー

フローサイトメトリーを使って、あなたの研究を加速させるための、高精度な解析をサポートします。

OBMリサーチセンターでは、フローサイトメーター ( FCM )を用いた細胞解析の受託試験を行っています。
免疫細胞の解析、幹細胞の分化解析、がん細胞の解析など、幅広い研究分野に対応可能です。

フローサイトメトリーとは

液体中の細胞を高速に流しながらレーザー光を照射し、散乱光や蛍光を検出することで、
細胞の大きさ、複雑さ、細胞表面のCDマーカー*、細胞内成分などを多角的に評価する技術です。
*CD (分化抗原群:Cluster of Differentiation) は免疫系細胞に発現する細胞表面分子

なぜフローサイトメトリーが有効なのか?

新薬開発、再生医療、がん研究など、生命科学の様々な分野で、細胞の特性を理解することが不可欠です。
フローサイトメトリーは、多様な細胞を同時に解析できるため、複雑な生物現象を解明する上で強力なツールです。

こんな方にオススメ

  • 免疫細胞の機能を詳しく知りたい
  • 幹細胞の特性を評価したい
  • がん細胞の増殖メカニズムを解明したい
  • 天然物、食品成分の有効性を評価したい

私たちの強み

  • 豊富な経験: 多様なサンプルに対応し、お客様のご要望に合わせた最適な解析プランをご提案します。
  • 高度な技術: 最新のフローサイトメーターを用いて、高精度な解析を行います。

解析内容の一例

  • 免疫細胞のサブセット解析: T細胞、B細胞などの種類や活性状態をCDマーカー等で評価
  • がん細胞の特性解析: 腫瘍マーカーの発現、薬剤耐性の評価
  • 幹細胞の特性解析: 幹細胞の分化能、自己複製能の評価
  • 細胞周期解析: 細胞の増殖状態の評価
  • アポトーシス解析: 細胞死のメカニズムの解明

成功のために重要なカギ

参考文献: 再現性が高い試験系の情報、抗体の情報

本受託研究機関において解析例としてワクチン接種後のPBMC中にあるmDCの変動のデータを説明します。

納期
試験開始より最短5日
受取試料
細胞・ヒト末梢血など
測定対象
各種マーカー(例)幹細胞マーカー、免疫細胞マーカーなど 
※その他、お問い合わせください。
測定機器
フローサイトメーター / Thermo Fisher Scientific Attune Flow Cytometers (2レーザー/8カラー)
/ Luminex Guava® easyCyte 5HT (1レーザー/3カラー)
/ BD Accuri C6 (2レーザー/4カラー)

測定実績(例)

対象組織・培養細胞 解析項目
間葉系幹細胞 幹細胞マーカー
造血幹細胞マーカー
末梢血
骨髄細胞
リンパ球
脾臓細胞
細胞株
造血幹細胞マーカー
免疫細胞マーカー
(T細胞、B細胞)

ワクチン接種後のmDCの変動

ワクチン接種後のPBMC中にあるmDC1の変動

mDC1の活性化の割合を指標として細胞性免疫の効果を調べることができます。ここではワクチン接種の効果を評価するために、ワクチン接種前後に末梢血単核細胞PBMC(Peripheral Blood Mononuclear Cells)中の活性化型mDC1(骨髄樹状細胞)の量をフローサイトメーターで測定した。mDC1の表面マーカー(細胞表面抗原-CDマーカー)としてCD1c、CD11cとCD86を用いた。FITC, PE(フィコエリスリン), PE-Cy5(PE と Cy5 からなるタンデム蛍光色素)によって一つずつ別の蛍光色素ラベルした抗体で解析した。

mDC1はCD1cとCD11cダブルポジティブ細胞である。抗原で活性化されたmDC1を活性化型mDC1と呼び、活性化型mDC1はそのCD1cとCD11cダブルポジティブ細胞でかつCD86が発現している(CD86+)細胞である(図1)。
ワクチン接種後の免疫2日目にmDC1の活性化マーカーであるCD86が上昇しているためmDC1が活性化されているのが分かる(図2右)。

mDC1樹状細胞とは?

樹状細胞(DC)は、病原体の自然免疫検出とそれに続く適応免疫応答の活性化において重要な役割を果たします。DCは、主要組織適合遺伝子複合体(MHC)分子上の抗原ペプチドを提示することにより、適応応答を開始してT細胞の活性化と分化を誘導します。ヒト循環血中のDCには myeloid DC (mDC)と plasmacytoid DC (pDC) の 2 つの主要なサブセットが存在しており,mDC は,Th1 を誘導する mDC1 と,Th2 を誘導する mDC2 に分けられます。ワクチン接種後にメモリーT細胞であるTh1が活性化することが分かっています。mDC1による抗原提示により活性化したTh1細胞はIL-2を産生し、CD8陽性T細胞を増殖、活性化することで維持します。Th1細胞は、NK細胞やCTLを活性化し、細胞性免疫を介した抗腫瘍免疫応答における司令塔としての役割を担っています。このようにして維持されたTh1細胞がその後ウイルス感染を受けた時にすぐさま働くことができるようになります。

このようにmDC1の活性化の評価は食品成分等がどの程度、細胞性免疫に効果があるのかを評価する際に有効です。

図1

(当センターで実施)

図2

(当センターで実施)

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